幼い頃に⺟を亡くし、⽗が再婚した継⺟とうまくいかず不登校になった岸本聡⾥。
愛⽝のパールだけが⼼の⽀えだった聡⾥は、
祖⺟・チドリに引き取られペットたちと暮らすうちに獣医師を⽬指すように。
北農⼤学獣医学類に進学すると、慣れない寮⽣活が始まった。
⾯倒⾒のよい先輩、気難しいルームメイト、志をともにする同級⽣らに囲まれ、学業や動物病院でのアルバイトに奮闘する⽇々。
伴侶動物(ペット)の専⾨医を⽬指していた聡⾥だが、
⾺や⽜などの⼤動物・経済動物の医師のあり⽅を⽬の当たりにし、
「⽣きること」について考えさせられることに―。
ネガティブだった聡⾥が北海道で⼈に、⽣き物に、
⾃然に囲まれて⼤きく成⻑していく姿を描く感動作。
リラ:
ライラックのフランス語訳。5月下旬から6月にかけて花を咲かせる。毎年5月中旬には、北海道札幌市中央区の大通公園・白石区川下公園で「さっぽろライラックまつり」が開催される。
――大田原牧様(未来屋書店明石店)